※ハッピーエンドではないです。
苦手な人は見るのをおやめ下さい。





ごめん、ごめん。
『…………別れよう…?』

光の元にずっと居たかった。
けど、これ以上、君を危険な場所を置いておきたくはないから。









別れの曲





「……ごめん…ごめ、ん……ッ」

ただそれを何回も呟く事しか出来なかった。
泣いていた、珍しく。
冷たい、悲しい雫をいくつも、いくつも、溢れるくらいに。


ごめん、ごめん
君を愛していたけれど。
今でも、君を抑え切れないくらいに愛しているけれど。


「…………別れよう…?」


彼女は、理由も聞かずに重い顔をしながらこくりとただ頷いた。
それさえも、悲しくて。
抱きしめられずにはいられない。

デートには何時もセントラルタウンで二人笑い合いながら歩いていた。
そして、別れを告げるのもそう、ここで。

何時もの音楽が雫の中で響きまわっていた。

その曲は、確か彼女と初めてデートした時にも響いていた可愛いメロディー。
その時は、物凄く幸せな音楽だな、なんて思った。
しかし、今聴くメロディーは、何故だかとても切ない曲に聴こえるよ。
最初で最後の曲。切なくて、悲しくて、情けないくらいに雫を落とし続けた。


逃がしたくはない。
離したくはない。
この光を。
せっかく手に入れる事が出来たのに。


だけど。
だけど。
今日、俺は任務をこなさなくてはいけないから。
人を殺さなければいけないから。

だから、こんな薄汚い人間が黙って彼女の傍に居る事等許される訳がないのだ。
しかし、彼女はそんな俺でも許してくれるであろう。
その隙間のない笑顔で、その眩しい胸の中で俺を包んでくれるであろう。

だけど、俺が悲しくなるから。
自己中でごめん。
わがままでごめん。


君を離したくはないよ。
ずっと、傍に居たいのは今も昔も変わらない。


君を大切に思うからこそ。
だから……



「…………さようなら。」


はしれ。
はしれ。

振り返ってはいけない。
愛しくなるから。
戻りたくなるから。
愛したくなるから。


しかし、小さな声が足を止める。


「……もう、ウチを頼っては…くれへんの………?」



頼っていいのかと。
こんな俺でも戻っていいのかと。


涙が止まらない。


どうすれば良いのか分からない。


戻っていいの?
けど、また君を苦しめるかもしれない。


けれど。


堪えた。
そのまま走り続けた。
無我夢中で。
何も考えてはいやしない。
ただ、後ろを振り向かずに走った。

聞かないふりをした。


彼女の声も、メロディーも全部。




「………何時でも戻ってきてええんやからね…」


全て忘れてしまいたかった。


END
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シリアスー。
ってか、最後らへん棗、何がしたいんだかさっぱり分からなくなってしまった。
自分で決心したくせに、迷いすぎ…;