| ほら、ひよこは生まれた時に初めて見た人を親と思うやんか。 今ウチはその真っ最中……。 ウチ、どうなってしまうん―――? ひ よ こ と 王 子 様 「はああぁぁーーーーーーーーーーー!!!」 「蜜柑うるさいっ」 バカンッ 思い切り息を吸い込み、蜜柑がでっかい溜息をついたところを蛍が、蜜柑を自分の発明品で殴った。見事に蜜柑は壁に叩き付けられた。今は、昼休み。蜜柑、蛍、委員長で廊下を歩いていた。 「だって、1時間目から算数なんてきつすぎるもん!あの先生腹立つねん! それに2時間目社会やし、3時間目国語やし、4時間目理科やし…ウチの苦手な教科ばっかなんやもん!!」 「全部じゃん。」 怒り全開でいう蜜柑に蛍と委員長は同時につっこみを入れた。 壁に叩きつけられた頭をまだ痛そうにさすりながら、蜜柑はムキーッと歯をむきだしにする。 そんな蜜柑をほっときながら蛍と委員長は話をしながら歩き出す。 そんな時に蜜柑が目についた男の子。その子は、慌てて何か不思議光の玉を追いかけている。この学園には不思議な力【アリス】をもっている子がたくさんいるから蜜柑は慣れた目でその子の不思議な行動を見詰めていた。そして、前にいる蛍や、委員長のところまで行くと質問した。 「なぁ、あの子なにしとるん?」 その声に反応し、蛍と委員長はそろってその子の方を向いた。 そして、納得したような表情を見せると二人は説明しだした。 「あ〜、あの子ね…いつもの事よ。気にしない方が身の為だと思うわよ。」 「み、身の為…?」 すました顔で言った蛍に蜜柑は頭の上にハテナマークをだした。 そして、委員長が『僕が説明するよ』と詳しく話し出した。 「あの子は信【しん】くん。あの子は自分が妄想した鳥を作り出すアリスを持っているんだよ。」 「……流架ぴょんとなんか繋がりありそうや」(流架:俺!?lll; 「同じようなものね(流架:ガーンll)それも全部同じ鳥よ。見た目は鶏に近いわ。 毎日同じ鳥想像して面白いのかしら…」 「いつもその鳥の事を考えて、作っちゃうみたいで…だからいつもああやって逃げ出した鳥を捕まえようと必死なんだよ…。あの鳥は、まだ卵状態なんだよ。あれが生まれちゃうと大変だから生まれる前にあの卵を捕まえなきゃいけないんだ。」 「…色々と苦労してる人よね。」 「そうなんやぁ〜…。…で、さっき蛍が言うとった『身の為』って…?」 「…あ〜、あの鳥は色々とやっかいなのよ。なんせ"人に―――………"」 と、蛍がその意味を言おうとした時だった。 キャアアアア!!!! その光景を目の当たりにした女子達が叫びだした。 「!?」 目の前には、あの男の子が捕まえようとしていた変な光の玉(卵)。 どうやら、信くんのいう事を聞かずに逃げ出したのであろう。学園中はパニック状態だった。 蜜柑は、蛍たちに『逃げよう』と言おうと思ったが、蛍はすでに安全な研究品の中に身体をすっぽりと隠していた。委員長は、蛍を一生懸命そこから出そうとひっぱっている。 みんな逃げた中で蜜柑は一人廊下の真ん中で立ち尽くしていた。卵は、蜜柑に目をつけたのか此方へ猛スピードで近づいてきた。逃げるにしても、相手のスピードは速すぎて逃げるにも無理があった。蜜柑は、パニック状態でそこへ立ち尽くすと、声にならない声を叫びだした。悲鳴というのであろうか…。すると、卵が蜜柑に突撃…と思うと、何故か蜜柑と卵が触れた瞬間学園は眩しい光に包まれた。 『蛍のあほおぉぉぉーーーーーーーー!!!!!!!』 光の中では蜜柑の蛍に対する叫び文句と、委員長に『蜜柑ちゃん!』という虚しい叫びだけが響きまくっていた。先程まで居た生徒はみんな逃げたらしく、今は蜜柑と蛍と委員長だけしかいなかった。蜜柑が卵と共に光の中に包まれ、残った二人は何がなんだかわからずにその光景を見詰めていた。一体何が起こったのであろう。よく見ると、その光の後ろでは、あの信という少年がやはり呆然としてその光景を見ていた。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 「――蜜柑起きないわね。」 蛍がすました顔でぽつりと言った。 どうやら、あの後蜜柑はそこで倒れていたそうだ。何故かその時は卵の姿はなくなっていた。 倒れた蜜柑を蛍と委員長で担ぎ上げて、今蜜柑はこうして保健室で眠りに落ちている。 話を聞いて、そこにはナル先生も居て、3人して保健室の椅子に座って蜜柑の目が覚めるのを待っていた。 蛍は蛍で新しい研究を発明しようと火花を散らしていているが、委員長は泣きながら、蜜柑の目が覚めるのを待っていた。ナル先生は余裕の笑みで口笛なんかを吹いていた。 蜜柑が倒れた理由を密かに知っているから…なのであろうか。 ――そんな時。 バタバタ…ガラッ!誰かが入ってきた。3人は同時にドアの音がした方を向いた。 棗と流架だ。蜜柑が不思議な鳥の卵に追突されて気を失ったと聞いておそらく心配で来たのだろう。少なくとも流架はそうであっても、棗はだるそうな顔をしており、そうでもなさそうだ。どうやら、流架は走ってきたらしく息が荒いのが解った。棗は息をきらしてはいないし流架が行ったのでしょうがなく…というような感じだった。 「なにか用かしら?」 「えっ…い、いや!あ、足を…怪我して…っ」 蛍に理由を聞かれて流架は顔を真っ赤に染めた。 その性格からして蜜柑の事が心配で来たなんて言えっこないだろう。 だから、無理な嘘をついた。それを見て後ろで棗が溜息をついた。 「……走ってきたじゃないの。」 それに追い討ちをかけるように蜜柑の鋭いつっこみをうけた流架は… 「…っ…い、今!今そこのドアで怪我した…!!」 と言った。 当然、嘘だと解っていた蛍は『はんっ』と鼻で笑うと、これ以上質問するのをやめてあげた。 心の底ではきっと『馬鹿だ』と貶しているだろう。本当に馬鹿なのだから…。 委員長とナルも同じく、つっこまないであげた。 「………で、水玉は?」 「そこだよ。まだ気を失っているけどね。」 そう、棗が言うとナル先生がそう言って寝ている蜜柑を指さした。 それを待っていたかのように流架がそこへ走っていった。そして、心配そうに蜜柑を見詰める。 流:「…こうなると……意外とやっかいなんだろ…?」 「うん…。信くんの作った鳥は"人にとりつく"…。とりつく前は卵状態で、人間にとりつくと、そのとりつかれた人はいったん眠りに落ちるんだ。それで、起きると生まれたって証拠…。」 「…生まれた時のひよこって…初めてみた人を親と思うじゃない。 一日中その親は餌をあげたり世話したり…だから、蜜柑が起きるとき、初めて蜜柑の目に映った人……その人は大変よね。この中の誰になるのかしら…。」 「…なんかさっきより前に来てない?乃木くん…。」 「…えっ、き、気のせいだろ…っっ!?」 母親になって蜜柑(ちゃん)に甘えられたいんだ……誰もがそう思った。 「…くだらね。俺は先に行くぞ流架。」 「えっ…棗…っ!」 棗がそう言って、保健室を出ようとした時だった。 蛍とナル先生が目を合わせた。そして、息を合わせて棗の両腕をお互い片手ずつ思い切り引っ張った。 「…!?お、おいっ、お前ら……っっ」 引っ張られ、向けられた先は蜜柑が寝ている場所。 物凄い音と共に棗は蜜柑のところへ放り投げ困れた。何故か、蛍とナルの目は光っている。 そう、棗に親をやらせようという計画だ。前から計画をたてていた訳じゃなくとっさにお互い合った意見って奴だ。 棗は、蜜柑のベッドへと転がった。そして、待っていたかのように蜜柑の瞳が開かれようとしていた。あの、物凄い音で起きないはずがないのだから…。そして…瞳は全開に開かれた。 「あ。」(蛍) 「わ!w」(ナル) 「はっ!」(委員長) 「えっ!?lll」(流架) 「なっ!??;」(棗) ・ ・ ・ ・ 「………お母さんっ!」 がしっ。蜜柑の声と共に……棗は軽く起き上がった蜜柑にその体制のまま、抱きつかれた。 それを見ている委員長達は唖然。流架はムンクの叫びをあげている。 棗は、抱きつかれるがままになっていた。 もう、どうしようも出来ない。 これからどうなる!? 棗と蜜柑――――――!! 続。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 初めての続きもの!どうでしたでしょうか…。 なんだかいつのまにか流架ぴょんがギャグキャラになってしまいました…。 頑張れ流架ぴょん!ってか話の内容がまったくつかめません; 意味わからなくてごめんなさい…。生まれたときヒナは初めて見た人を母親と思う…を きっかけに作ってみた作品です…にしてもやけくそだ!続きをお楽しみに!!w |