「恋にまつわるエトセトラ」
暇つぶしに裏庭を歩いていて目についたもの。
大きな木と、その木に登る馬鹿一人。
必死そうに何かを手にとろうとしていた。
「ブス」
そう言うと『ブス』という言葉に慣れているのか戸惑いもなく此方を向いた。
「…ん?なんや、棗か」
ツインの茶髪を揺らしながら少女はそう言うと、
そんなに気にする事もなくまた作業に戻った。
それが気に入らなかったのか黒髪の少年はイラつきながら彼女が
登っている木を思い切り蹴った。そうするとまた声が戻ってきた。
「ちょっ!何するん!?危ないやんか!」
「俺よりその木が優先かよ」
と、無意識に拗ねる子供のように言ってみれば
彼女は『ふぇ?』というような顔で此方を見下ろしてきた。
「…そういえば何してんだよ」
「見て分からへんの?風でリボンが乗っかってしもうたんよ」
そう言われて見れば、木の上に少女がよくしている赤いリボンが木にひっかかっていた。
そして、右片方の髪もよく見れば垂れ下がっていた。
どれも天気のせいか眩しくて見えなかったのだ。
そして…
「…やった!とった!」
手にとった赤いリボン。
だが、安心して気を抜いた瞬間、体勢は一気に崩れ落ちた。
「ひやああああ!!!!」
どさああ!!
「……った」
微かに痛む腰。
瞑っていた瞳を開けるとそこには。
「…重い。早くどけ」
自身の下でばてている棗の姿。
どうやら咄嗟に少女を抱きとめたようだ。
「…!な、棗ごめん!」
そう慌てて離れると棗は痛そうに腰を摩っていた。
どうやら、思い切り腰を打ったようだ。
「……ってぇー…」
「ご、ごめん!ごめんな棗!!」
涙をぼろぼろと落として謝る少女。
その瞬間、少年は少女の腕をぐいっと引っ張った。
そして、彼女がまた自分の上で抱き寄せられると…
「お前のうさぎパンツ丸見えだった」
そう耳元で悪戯をぼそり黒髪少年。
少女が落ちてくる数秒、少女のパンツは少年から丸見えだったのだ。
その後、棗が叩かれたのは言うまでもない。
END
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あまりにも蜜柑が申し訳なさそうに泣いていたので
それをまぎらわそうとパンツの話題に…。
一応、棗の優しさなんです。