「あれ、ハルちゃんは?」
遅れて部室にやってきたハニーがそう尋ねると、銛は広い部室の奥の方を指差した。そこには何時ものようにハルヒを囲んでいる環と双子の姿があった。双子がハルヒにくっつき、それに環が怒っているという何時もの図だ。その様子を見、ハニーはふんわりと微笑んだ。
「ハニー先輩、ケーキですよ」
それから数分後の開店直前、ハルヒがショートケーキを何時ものようにハニーのいる机の上に置いた。ソファに座るハニーは”ありがとう”とにっこり笑った。そこまでは何時もと変わらない。
「ねえねえハルちゃん。ハルちゃんが食べさせてよ?」
「え。自分がですか?別に構いませんけど」
”食べさせて”その言葉に一度は部員全員が思わずハニーを見たが、そんなに気にとめることもなく、部員は自分達の作業に戻った。そういう時もあるのだろう、と。
しかし、次の日もその次の日も、ハニーはハルヒにケーキを食べさせるように強請った。ハルヒもそれに悪い気はせず、ハニーにケーキを食べさせ続けた。
「美味しー!何でこんなに美味しいんだろー。ハルちゃんだからかなあ?」
「いえ。多分ケーキの元の美味しさだと思います」
悪気のない笑顔ですぱっと斬るハルヒにハニーも気にせず笑う。何だか前より仲良くなっている気がする。毎日ケーキを食べさせているからだろうか。
そんなことが連続で続いた所為か、流石に気になりだした人物が一人。そう、環である。隅でじいっと二人の姿を覗き、何だか気が気でない様子だ。
「殿なに気にしてんのさ。ハニー先輩なんだし別に良いっしょ」
「…まあそれはそうなんだが、こう毎日されるとなあ……」
気になってしまうんだ、と続ける環に、双子は呆れたように息を吐いた。そんな環の発言を偶々聞いていた銛はハニーとハルヒの様子を見詰めながら暫く黙り込んでいた。
「光邦。環が気にしている、もう好い加減にしたらどうだ」
放課後の部室で、銛は隣のハニーに静かにそう言った。その言葉にハニーも思わず銛を見るが、直ぐにそれは笑顔に戻った。
「…そうだね。ハルちゃんにも悪いしね」
その笑顔が何だか何時もと違うと、銛は思った。
「何故ハルヒに食べさせてもらいたいんだ…?」
ハニーの小さな肩を囲み、銛は優しくハニー尋ねた。しかしハニーは何も言わず、ただ切なげに笑っているだけだった。
部屋のベッドに横たわり、ハニーは銛に尋ねられた言葉を思い返していた。
『何故ハルヒに食べさせてもらいたいんだ…?』
何度もその言葉を頭の中でリプレイさせながら、ハニーは天上を見上げ、そっと目蓋を閉じた。閉じた瞳から小さな光った粒がぽろぽろと落ちていく。
「……だって…タマちゃんとヒカちゃんたちが持ってっちゃうんだもん…」
だからせめて、甘くて美味しいケーキだけは僕に食べさせてほしかった。僕だけに食べさせてほしかったんだ。寂しくて、仕方なかったんだ。…ただの我儘。きっと、それだけ。
僕にCakeを食べさ
せて下さい
(大好きなものに振り向いてほしくて)
*
て…適当!!文の工夫もなにもない!
なんかすっごい簡単なお話になってしまった!
…まあいいや。