「だから今だけ」
黒髪が急に目の前に映ったと思ったら、それはいつのまにか自分の胸の中に居た。
「…ちょっ、女の子の胸で何しとるん!?」
「………お前のちっせー胸なんか興味ねーよ」
少し間を置きながら喋る少年が何だか気になってしまう。
顔をあげずにただ自分の胸に顔を埋めている。
「…なつ、め………離して……」
怒鳴るような声は、少年を見つめるごとに優しくなってくる。
「なつ……」
「……うるせー、黙ってろ」
微かに震えているその声に、何だか変に切なくなってしまって。
優しく埋める頭に手を回した。
「…何か、あったん………?」
その言葉に少年はぴくりと反応したがそのまま無言を返した。
そして、暫しの静けさの中、重い口を開いた。
「…………時々こうなる」
時々、恐くなる、切なくなる、寂しくなる、嫌になる
そう聞こえてくるようで、切なくなった。
「…すぐ、治る………」
「……ええよ…」
「…ずっと、そばに居たげる……」
切なくなる、寂しくなる、そんなときには優しく抱きしめて?
その手で僕を抱きしめて?
そしたら僕は明日へ飛んでいけるから。
そしたら僕は少しでも元気になれるから。
だから今だけ……。
END
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なんか今思いついたネタをそのまんま書いてみた。