あなたとわたしを合わせると
あら、なんて不思議

"なつみかん"



例 え ば こ ん な ナ ツ ミ カ ン 16:オレンジ



なんの変哲もない給食の時間。ツインテールを柔らかな髪を揺らしながら少女は、デザートのオレンジに思い切りかぶりついた。なんと、満足そうな顔。にこにこと半分笑みを見せながら、両手いっぱいにもった鮮やかなオレンジ色のオレンジを美味しそうにほおばる。

その光景を面白そうに隣で見ていた黒髪の少年は少女に向かって悪戯をひとつ。

「共食いかよ」


その言葉にもくもくと食べていた蜜柑の手はいったん停止になる。

蜜柑がミカンを食べた、とそんな意味の『共食い』である。

「ウチが食べてんのはオレンジや!」
「どっちだっていーだろ」

確かに、蜜柑が食べているのはミカンではなくオレンジの方なのだが。でもちょっと食べ方が違くて、大きさなどが違うだけだからどっちだって同じだろう、と棗は思う。



「食べたいんやから邪魔せんといて!」

早くこの美味しいオレンジを食べたいし、早く食べないと給食の時間も終わってしまう。そんなことを考えながら、蜜柑は棗から少し距離を置くとまたそのオレンジを食べ始めた。食べ始めた瞬間、先程の怒っていた顔が嘘みたいに幸せそうな顔に変化した。なんて面白い。

そう思ってまた同じ悪戯を繰り返す。

「また共食いかよ、ミカンが可哀想」

そんなことを言われると、また気に障って手が止まってしまう。


「うっさいなぁ!だからミカンやなくてオレンジやって!」

そう言って言葉を降り返すと、また食べ始める蜜柑が面白く、可愛くて仕方がない。だから、またしつこくからかってやりたくなる。

「いいのかよ、共食い」
「〜!うっさいなぁホンマに!!」
「共食い、していいのか?」
「…なんやねん!邪魔せんといて!!」
「いいのかって」

「あ〜〜〜〜!もう!!ええんよ!!!!」



"ええんよ"棗につられて適当に言ったその言葉で棗は何を思うのか、一段と怪しくにやりと笑った。話が止まった、とまたオレンジをほおばり始めた蜜柑も棗の笑みが何なのか気になり、思わず横目で覗く。

「じゃあ、俺もそろそろ食べるか」

"俺も"と言ったから棗もオレンジを食べるのか、と思ったが、棗は何故かオレンジには手を出さず、何故か蜜柑の方に手を伸ばしてきた。ゆらりと揺れているツインの髪に人差し指と親指で包むように触れると、そっとその茶色い髪に優しくキスをした。唇が離れたかと思うと、今度はうなじの方に触れるか触れない程度にキスをした。そう、クラスの生徒達に分からないくらいに優しく。

その訳も分からない優しいキスに反応して、蜜柑は思わずくわえていたオレンジを給食のオボンの上に落としてしまった。そして、すぐにその白い頬は桃色に変化していく。

「な、な、なにやってんのん…あんた……」

ゆっくりと離れてこちらを見る表情はにやりと笑って



「共食い」

そう呟いた。

「……………は………?」


共食い?何が共食いなのかさっぱり分からない。何が言いたいのか、この外道は。今にでも殴ってやりたいところだが、状況を飲み込めない混乱と、恥ずかしさで思うように手が出ない。

「"なつ(め)みかん"」

「………な、なつみかん……?」


それだけ呟いた少年は、後は自分と蜜柑を指差して説明するだけだった。

まぁ、ミカンとオレンジとナツミカンは同じミカン仲間だけれど。
でも…そんな無理矢理な…………


「共食い……いいんじゃなかったっけ?」


また悪戯をひとつ、黒髪少年。



名前は、名前は……そうなるかもしれないけれど……


『  棗  *  蜜  柑  (  な  つ  み  か  ん  )  』






思い出す自分が適当に言ってしまったあの言葉

『ええんよ!!!!』







「そ、そういう意味で言ったんちゃうわーーーーーー!!!!!/////」



二人の共食いはまだまだ先を行くようです。



END...

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す、すいません…訳がわかんなくなりました;あの、棗と蜜柑を合わせると『なつみかん』ということに奇跡というか感動というかそういうものを感じまして、なんか…はい、作りました。あの…ホント何がだからなんでどう思って共食いになるんだよ、とか思いますけど…ああ、すいません!ほんと!石を投げないで下さい!(泣)本当にすいませんでした!!というか『オレンジ』と関係なかったような気がする。無理矢理だ…。