「04:黒髪に赤い瞳」 |
ー私は彼が好きだ。
優しいところや、暗闇に隠れた弱さも全て包み込みたくなるくらいに、愛しい。
ー私は彼に見詰められるのが好きだ。
私をゆっくりとソファに押し倒し、真っ直ぐと見詰めてくる赤い瞳は、私を麻痺させる。
ー私は彼の髪が好きだ。
キスをしてくる時にふわりとかかる黒髪がこそばゆく、心地良い。
「…全部、愛しい」
ーああ、
END
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蜜柑のちょっと大人な心。